動名詞を習ったあとの教室に出る誤りは、ほぼ3つです。I enjoyed to play soccer. と enjoy のあとに to を置く。I want going to Okinawa. と want のあとに 〜ing を置く。I'm good at play tennis. と at のあとを原形のまま書く。どれも、動詞のあとを 〜ing にするか to 〜 にするかを、動詞ごとの暗記でしか決めていない誤りです。この授業案は、ALT の先生が日本に来てからの話を1文ずつ聞き、その話が写真のアルバム(もうしたこと)に入るか、やりたいことリスト(まだしていないこと)に入るかを当てるクイズから入ります。I enjoyed wearing a yukata. はアルバム、I want to climb Mt. Fuji. はリスト。動詞の表は、そのあとです。
この教材で解決できる悩み
- I enjoyed to 〜. / I want 〜ing. のように、動詞のあとの形を取りちがえる
- 動詞ごとの表を覚えさせても、作文や会話になると形が崩れる
- I decided 〜. を「過去形だから、もうしたこと」と読んでしまう
教材の概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象 | 中学2年(NEW HORIZON 2 Unit 4/NEW CROWN 2 Lesson 4/ONE WORLD 2 Lesson 3 ほか、動名詞の単元) |
| 文法項目 | 動名詞と不定詞の使い分け(enjoy・finish・be good at + 〜ing / want・hope・decide + to 〜) |
| 形式 | 授業案A4(ペアのインタビューの質問と答えの型の一覧つき) |
| 所要時間 | 50分×1コマ |
| 準備物 | 印刷のみ(投影版はプロジェクタ)・黒板にアルバムとリストの2列 |
授業の流れ(50分)
導入: アルバム? それともリスト?(15分)
黒板の左に「アルバム(もうした・している)」、右に「リスト(まだ・これから)」と書きます。ALT(ここではシドニーから来たホワイト先生)が日本に来てからの話を1文ずつ読み(ALT がいれば ALT が自分の話として、いなければ先生が)、話が終わるたびに「先生はもうした?」を考えさせます。候補は Yes! / Not yet! の2つ(投影版なら画面のいちばん下)。
- I didn't have a yukata in Australia.
- But I enjoyed wearing one at the summer festival.
- My host family took a picture of me.
1文目では「持っていない=まだ」に手が挙がります。2文目で迷いが出て、3文目の写真で Yes! に決まります。以降は、I can see Mt. Fuji from my apartment. のあとに I want to climb it.(Not yet!)、文化祭で聞いた三味線の I decided to learn it. My first lesson is next month.(Not yet!)、Reading Japanese is hard for me. のあとに I finished reading my first manga in Japanese!(Yes!)、I hope to see snow in Hokkaido.(Not yet!)、フォークの国から来て Now I'm good at using chopsticks!(Yes!)と進みます。
答えのたびに、2文目を黒板のアルバムかリストの列に書きます。左に enjoyed wearing・finished reading・good at using、右に want to climb・decided to learn・hope to see がたまっていきます。
気づき: decided は過去形なのに、どうしてリスト?(8分)
2列を指して問います。「左と右で、動詞のあとがちがうところは?」。左は 〜ing、右は to 〜 が出たら、三味線の行を指して重ねます。「decided は過去形。なのに、どうしてアルバムではないの?」。決めたのは過去でも、習うのはこれから——to 〜 は「これから向かう先」、〜ing は「もうしている・したこと」という手がかりが、生徒の言葉で出るまで待ちます。
| アルバム(もうした・している) | リスト(まだ・これから) |
|---|---|
| I enjoyed wearing a yukata. | I want to climb Mt. Fuji. |
| I finished reading a manga. | I decided to learn the shamisen. |
| I'm good at using chopsticks. | I hope to see snow. |
続けて誤りを3つ板書し、直させます。I enjoyed to wear a yukata.(もうした話なのに to?)、I want climbing Mt. Fuji.(まだの話なのに 〜ing?)、I'm good at use chopsticks.(at のあとは名詞の形=〜ing)。最後に、like と start のあとはどちらも来る(I like skiing. = I like to ski.)と一言。この手がかりは迷ったときの目安で、動詞ごとの決まりは次の時間に表で整理する、と伝えます。
展開: ペアで「2学期アルバムと冬休みリスト」(15分)
まず1人で、自分のアルバム(2学期にしたこと・いまできること)を2つ、リスト(冬休みや来年にしたいこと)を2つ、メモします(日本語でもよい)。
| たずねる | こたえる型 |
|---|---|
| What did you enjoy doing in the second term? | I enjoyed 〜ing. |
| What are you good at doing? | I'm good at 〜ing. |
| What do you want to do this winter? | I want to 〜. |
| What do you hope to do next year? | I hope to 〜. |
A が4つたずね、B は答えのあとに一言(It was fun! / I'm excited!)を足します。A は B の答えを、ノートのアルバムかリストの列に書き分けます。同じ答えがあれば Me, too! で手を合わせ、交代します。机間では、enjoy・good at のあとの to と、want・hope のあとの 〜ing を聞き取ります。直すのは、ペアが終わってから全体で。
出口: ホワイト先生へのメッセージ(8分)
導入の話への返事として、自分のアルバムとリストを3文で書きます。①In the second term, I enjoyed 〜ing. ②This winter, I want to 〜.(hope to でもよい)③ホワイト先生への質問1つ(Did you enjoy 〜ing? / Do you want to 〜?)。机間で見るのは3つ——enjoy のあとの 〜ing、want・hope のあとの to、at のあとの 〜ing です。紙は回収して ALT に渡し、次の時間に ALT が何人かに返事をします(いなければ先生が)。
まとめ(4分)
「もうしたこと・していることは 〜ing、これからのことは to 〜」と2列を指して終わります。
定着・テストへの接続
定期テストと入試では、enjoy・finish のあとと、want・hope・decide のあとの形の選択(語形変化・並べかえ・誤文訂正)で出ます。気づきの表と誤りの3つがその形です。動名詞の1時間目は『動詞を缶詰にする』趣味紹介授業案(enjoy・like 〜ing と主語の動名詞)です。練習は動名詞の定着ドリル、確かめは動名詞の10分小テスト、活用はわたしの好きなこと・趣味へ続きます。Premium では、動詞ごとの決まりを整理する動名詞と不定詞の使い分けワークシートと、趣味マッチング委員会に続きます。
投影版パワーポイント(Premium)
導入15分のクイズ6問をそのまま映せるパワーポイントです(全27枚・話が1文ずつ増える・下に2つの候補の札・話者ノートつき)。Premiumのファイルです。
