学期はじめの最初の1時間で教えられる英語は、ほとんどありません。それでもこの1時間が重いのは、教室の空気の初期設定がここで決まるからです——この授業は英語で進むらしい、聞けば分かるらしい、全員が話すらしい、まちがえていいらしい。
このシートは、その4つを説明ではなく体験で作るための1枚です。表は生徒が書き込む面(指示英語→先生クイズ→ペアで1往復→英語で2文→この学期の目標)、裏は先生用の50分進行台本。印刷して配れば、その日の授業がそのまま1本できます。
この教材で解決できる悩み
- 2学期の最初の授業、何をすればいいか毎年決まらない(結局プリントを配って終わる)
- 夏休み明けで教室が日本語に戻っている。英語のスイッチをどう入れ直すか
- 初日に総復習テストをして、平均点の低さで空気が固まってしまった
教材の概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象 | 中1〜中3(検定6社どれでも。特定の単元・文法に依存しません) |
| 構成 | 表=Listen/Guess/Talk/Write/Goal+3つの約束 裏=50分の進行台本・先生クイズの作り方・学年別アレンジ・学期別の使い分け |
| 時間 | 50分(1時間まるごと) |
| 形式 | A4・2ページ(表裏1枚)・進行台本つき無料PDF |
初日に「測らない」設計です
夏休み明けの初日に総復習テストを配ると、証明されるのは「40日で忘れた」という事実だけです。生徒の2学期のセルフイメージが最初の1枚で決まってしまううえ、点数が低くても次の一手は決まりません。
このシートに点数の欄がないのはそのためです。初日は英語の体を戻すことだけに使い、実態の把握は2週目に夏休み明けリセット診断(学年別・15分・点数をつけない診断)へ回します。測る日と、空気を作る日を分けるのが設計の芯です。
「先生クイズ」がこの1時間のヤマです
自己紹介やオリエンテーションを長く話すと、初日から「先生が話す授業」になります。代わりに置いたのが、休みの出来事を3択で当てさせる先生クイズです。生徒は選ぶだけなので全員が参加でき、こちらは I went to 〜. を何度でも自然に言えます。9月の学び直し第1号は、文法説明ではなく過去形の音を浴びる時間です。
話す型・書く型を学年で選べるようにしました
同じシートで3学年に配れるように、Talk と Write は3段の型から選ばせる形にしてあります。先生が「今日は真ん中の型で」と指定するだけです。
| 学年 | 使う型 | 理由 |
|---|---|---|
| 中1 | How are you? / I like 〜. I can 〜. | 2学期はじめの時点で過去形は未習の教科書がほとんど。過去の言い方は「聞く」だけにして、書くのは1学期の形で |
| 中2 | How was your vacation? / I went to 〜. | 過去形の再起動。ここが戻らないと2学期の新出文法が全部重くなる |
| 中3 | What did you do? / I have been to 〜. | 現在完了を会話でひと転がし。進路の話につながる語彙も拾える |
裏面の台本にはこの表と、各場面で使う教室英語(Make pairs. / Any volunteers? / One more time, please.)も入れてあるので、英語での進行に不安があってもそのまま読めます。
4月・9月・1月に使えます
学期はじめの設計は3回とも同じです。使い分けは裏面にまとめました。
- 4月:クイズを自己紹介に変える。Goal 欄は「1年の目標」として掲示するかファイルの1枚目へ
- 9月:この形のまま。診断は2週目に回し、初日は空気だけを作る
- 1月:Goal 欄を「学年末までにできるようにすること」に変える。中3は入試までの残り時数を板書する
設計の背景と50分の考え方は授業開きガイドに、2学期はじめの2週間の組み立ては夏休み明けの英語授業リセット術にまとめてあります。
次の1時間につなぐ
このシートの最後で「明日から毎時間5分」と宣言したら、翌日から必ず始めてください。宣言どおりに始まることが、初日に作った空気を固定します。何を回すかは帯活動ネタ20選から選べます。書く力の回復には3分クイックライト、話す量を戻すならインタビューチェーンあたりが2学期はじめに向いています。
Goal 欄は回収して掲示するか、ファイルの1枚目に綴じさせておくと、学期末のふりかえりが「がんばった」で終わらず、自分の書いた行動と照らし合わせた具体的なものになります。
