本文へスキップ
英語教材ラボ

活動と指導法授業の型・指導法

反転授業

はんてんじゅぎょう・flipped classroom

教室でしていた説明(講義)を動画などで家庭に回し、教室の時間を練習・活動・個別の支援に使う授業の形。英語では文法の説明を家で、教室では使う活動に。

反転授業(はんてんじゅぎょう)とは、これまで教室でしていた説明(講義)を動画などで家庭に回し、教室の時間を練習・活動・個別の支援に使う授業の形のことです。出どころ(2000年代のアメリカと日本での広がり)、英語での形(文法の説明動画を家で・教室では使う活動)、メリットとデメリット、見てこない生徒への手当て(教室の最初の5分で見る・見なくても入れる活動)、1人1台端末での作り方、失敗しやすい点、小学校・中学校・高校・塾での違いまでまとめました。

公開 2026-09-13・更新 2026-09-13

ひとことで言うと

反転授業は、これまで教室でしていた説明(講義)を動画などで家庭に回し、教室の時間を練習・活動・個別の支援に使う授業の形です。読みは「はんてんじゅぎょう」。英語では、新出文法の説明を5分の動画で家で見てきて、教室ではその文法を使う活動から始める、という形になります。1人1台端末でやりやすくなりましたが、うまくいくかどうかは「見てこなかった生徒」の手当てで決まります。

出どころ

2000年代後半のアメリカの高校教師(バーグマンとサムズ)が、欠席した生徒のために授業の動画を作ったことがきっかけとされ、2010年代に大学と学校に広がりました。日本では2012年ごろから大学と一部の中高で実践が始まり、GIGAスクール構想の端末で家庭での動画視聴が現実的になりました。学習指導要領の用語ではなく、授業の形の名前です。文部科学省のICT活用の事例集にも実践が載っています。

授業での実際の使い方

英語の文法の単元を反転する形です。動画は5分以内、教室の最初の5分に「見なかった生徒」の救済を置きます。

場所やること時間
新出文法の説明動画(先生が作るか、デジタル教科書の解説動画)を見て、確認の3問を解く5〜10分
教室・最初見なかった生徒は教室の端末で見る(見た生徒はその間に確認の3問の答え合わせ)5分
教室・中心練習(段階のあるプリント)→情報の差のあるペア活動→中間指導。先生は机間指導と個別の支援35分
教室・最後確認テストと振り返り。次の動画の予告10分

反転する単元は「説明が長くなる文法」(受け身・現在完了・関係代名詞)に限ると効果が出ます。中1のbe動詞のように、説明より練習が大事な単元は反転しません。動画は先生が撮る必要はなく、デジタル教科書の解説動画やサイトの説明で足ります。確認の3問を付けるのは、見たかどうかを教室の最初に把握するためです。

よくある誤解

  • 全員が見てくる前提で組むと失敗します。見てこない生徒が3割いる前提で、教室の最初の5分に見る時間を置き、その間に見た生徒がやることも用意します。
  • 反転=宿題が増える、ではありません。従来の宿題(問題集)を動画に置き換えるので、量は同じか減ります。
  • 教室の時間が空くわけではありません。説明が消えたぶん、練習と活動と個別支援で埋める設計が要り、準備は従来より増えます。

校種別の違い

校種特徴
小学校文法の説明が無いので反転する対象が少ない。音声を家で聞いてくる形(歌・チャンツ)が近い
中学校説明の長い文法の単元だけ反転。見なかった生徒の5分と、確認の3問が要
高校文法ユニットの説明を動画に回し、教室を論理・表現の活動に。宿題を前提にできない学校では教室内で完結させる
映像授業+確認テストの形がすでに反転に近い。教室で「使う活動」を足すと反転になる

この用語が出てくる教材と記事

関連用語

執筆: 英語教材ラボ編集部

首都圏の公立中学校で英語を10年教えた元教員が、実際の教室で使っていた教材を原型に制作・検証しています。詳しくは教材のつくり方と運営者情報へ。

ほかの用語をさがす