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英語教材ラボ

活動と指導法教授法と理論

コミュニカティブ・アプローチ(CLT)

Communicative Language Teaching

文法の正確さより、実際の場面で英語を使って意味を伝え合えることを目標に置く教授法。現行の学習指導要領の土台にある考え方。

コミュニカティブ・アプローチ(CLT)とは、文法の正確さより、実際の場面で英語を使って意味を伝え合えること(コミュニケーション能力)を目標に置く教授法のことです。出どころ(1970年代・ハイムズ)、文法訳読法との違い、日本の学習指導要領との関係、授業での形(情報の差・言語活動・誤りの扱い)、「文法を軽んじる」という誤解、小学校・中学校・高校・塾での違いまでまとめました。

公開 2026-09-12・更新 2026-09-12

ひとことで言うと

コミュニカティブ・アプローチ(CLT: Communicative Language Teaching)は、文法の知識を積むことより、実際の場面で英語を使って意味を伝え合えること(コミュニケーション能力)を目標に置く教授法です。文を訳し、形を説明し、練習する順で進める文法訳読法と対比されます。日本の現行の学習指導要領が「実際に英語を使用して互いの考えや気持ちを伝え合う」言語活動を中心に据えているのは、この考え方が土台にあるためです。

出どころ

1970年代にイギリスを中心に広まった教授法です。言語学者ハイムズが示した「コミュニケーション能力」(文法だけでなく、場面に合った使い方を含む力)の考え方をもとに、意味のやり取り、情報の差のある活動、実際の場面に近い課題を授業に取り入れました。タスク中心の言語教育(TBLT)は、この流れから出てきた発展形です。

授業での実際の使い方

CLT の授業を見分ける目安は4つで、そのまま授業を組む手順にもなります。

目安授業でのやり方
意味のやり取りがある生徒が自分の本当のことを言う場面を1時間に1回置く
情報の差があるペアの片方だけが知っている情報で活動を作る
形より内容を先に返す誤りは会話を止めずに言い直して返し(リキャスト)、形の整理はあとで
実際の場面に近い道案内・買い物・自己紹介のように、教室の外で起きることを場面にする

文法は教えます。順が「場面で使ってから、形を整理する」になるだけです。先生が言う言葉は、活動中は「正しいかより、伝わったか」、整理の時間は「さっき言いたかったことを、この形で言うと?」です。

よくある誤解

  • 文法を教えない教授法ではありません。正確さより流暢さを先に置くだけで、形の整理は必ずあります。
  • 会話だけの教授法でもありません。読むこと・書くことにも、目的や場面のある活動として当てはめます。
  • 「英語で授業をすること」と同じではありません。オールイングリッシュは手段の1つで、CLT は目標の置き方の話です。

校種別の違い

校種特徴
小学校外国語活動の設計そのものが CLT の形。音声で慣れ親しみ、伝え合う
中学校5領域の言語活動。文法の導入も「使う場面」から入る
高校意見を述べる・議論する活動へ。論理・表現の科目が CLT の延長にある
定期テスト対策では形の練習が中心になるので、確認テストの前に伝え合う場面を1回足す

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執筆: 英語教材ラボ編集部

首都圏の公立中学校で英語を10年教えた元教員が、実際の教室で使っていた教材を原型に制作・検証しています。詳しくは教材のつくり方と運営者情報へ。

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