ひとことで言うと
板書計画は、1時間の授業で黒板に何をどの位置に書き、何を残して何を消すかを、授業の前に決めておく計画です。指導案の最後に「板書計画」の欄があり、黒板の形をした四角の中に、授業が終わった時点の黒板の完成図を書きます。英語の授業では、新出の文をどこに書いて最後まで残すかが、板書計画の中心になります。
出どころ
学習指導要領の語ではなく、指導案の様式の一部として広まった語です。教育実習で指導案を書くときに必ず求められ、研究授業でも指導案に添えます。黒板の完成図を先に描くことで、授業の流れそのものを点検できるので、指導案を書く順番としては「本時の展開」より先に板書計画を描く先生も多いです。
授業での実際の使い方
英語の授業の板書は、黒板を縦に3つに割ると計画しやすくなります。
| 位置 | 書くもの | 消すか |
|---|---|---|
| 左(5分の1) | 日付・曜日・天気(帯活動の英語)、本時の目標(めあて) | 授業の最後まで残す |
| 中央(5分の3) | 新出の文と例文2〜3文、日本語の意味は文の下に小さく、色チョークで形の違いに印 | 授業の最後まで残す |
| 右(5分の1) | 活動の指示(ペア・時間・使う文)、振り返りの問い | 活動ごとに消してよい |
色チョークは学校で決まっていることが多いので、それに合わせます。決まりが無ければ、白=ふつう、黄=新出の形(例: 三単現の s、過去形の ed)、赤=注意(例: 疑問文の語順)の3色で足ります。4色以上は生徒が読み取れません。
新出の文は、オーラルイントロダクションで生徒に言わせてから書きます。先に書いてしまうと、生徒は音ではなく文字を読んでしまい、導入が説明になります。板書計画にはその文が「いつ現れるか」も書き込んでおくと、展開の順序と板書がずれません。
スライドや電子黒板を使う授業では、スライドの一覧がそのまま板書計画になります。ただし、残しておきたい新出の文は、スライドが切り替わると消えるので、黒板の中央に手で書いて残す先生が多いです。
よくある誤解
- 全部書く板書は、生徒が写すだけの時間を作ります。黒板に書くのは「残す価値のある文」だけで、活動の指示は口頭か掲示で済ませます。
- 説明しながら書いて、消して、また書く進め方は、途中で入ってきた生徒(保健室から戻った生徒など)が流れをつかめません。左と中央は消さないと決めておきます。
- 板書は先生が書く場所だけではありません。生徒の発話を「今の文、いいね」と書き留める場でもあり、板書計画にその余白を空けておきます。
校種別の違い
| 校種 | 特徴 |
|---|---|
| 小学校 | 文字より絵カードと写真が主役。黒板にはるものの順番と位置を計画する。書く英語は4線のマグネットシートに |
| 中学校 | 新出の文と例文を中央に残す型。定期テスト前は、単元の板書を写真に撮っておくと復習プリントの元になる |
| 高校 | 本文の構造(主語・動詞・修飾)を書き足していく板書。1文を大きく書いて、スラッシュや矢印を重ねる |
| 塾 | ホワイトボードが小さいので、残す文を1つに絞る。板書はノートに写させるより、プリントに印刷して渡す |
この用語が出てくる教材と記事
- 板書とノート指導の技術。消さない板書と、写すだけにしないノートの作り方の本編です。
- 中学英語の学習指導案の書き方。指導案の様式の中で板書計画をどこに書くかと記入例です。
- 教育実習の英語授業ガイド。研究授業までの3週間で、板書計画を指導教員に見てもらう順番を書いています。
- 板書計画をつける文書は学習指導案、新出の文を書く前の導入はオーラルイントロダクションへ。