仮定法の単元で起きるのは、2方向の誤りです。If I am a bird, I would fly(ありえない話なのに現在形)と、If it rained tomorrow, we would stay home(ありうる話まで過去形)。仮定法を習った直後は後者が増えます。このワークシートの合言葉は「その話はありえる?」。ありえない・現実とちがう→過去形(be動詞は were)+would / could。ありうる→現在形+will。
目印さがしの決め手は「鳥ではない=ありえない」「明日=ありうる」「お金はない=現実とちがう」と書きます。形ではなく現実の見方で決めることが、仮定法の芯です。
この教材で解決できる悩み
- 定着ドリルでは正しく書けるのに、テストや発話で形が崩れる(どの形を使うかを決めていない)
- 「なぜまちがいか」を生徒が自分の言葉で言えず、同じ誤りがくり返される
- 正誤問題だけでは「2つとも正しい文の意味のちがい」を扱えない
教材の概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象 | 中学3年(仮定法 If I were 〜 / I wish 〜 を学んだあと。検定6種のどれでも) |
| 位置づけ | 文法ステップ2=定着ドリル(形を固める)のあと、応用ワークシート(自分のことを語る)の前。会員限定の「使い分けワークシート」シリーズ |
| 構成 | 生徒面A4表裏=表: ねらいと目印→①目印さがし(6問・決め手の語を書く)→②どっちも正しい(3組・意味のちがいを説明)→③実答案の診療所(5問・誤答タイプを名指し)/裏: ④ふくらませる(5段の産出)→⑤ペアで確かめる(2分の手順)→⑥仕上げの3問。3ページ目=解答・許容範囲・タイプ別の直し方・先生への指導メモ |
| 記入箇所 | 約35(決め手6・説明3・診断5+直し5・産出5段・自己採点3) |
| 時間 | 15〜20分(⑥は宿題への切り出しも可) |
If I have time, I will help you. と If I had time, I would help you.——時間はある?
どっちも正しいの①は、同じ日本語「時間があれば手伝う」が、現実の見方で形を変える例です。Aは「あるかもしれない」、Bは「今は時間がない(だから手伝えないのに、という気持ち)」。②の I wish I were taller.(現実は高くない・かなわない願い)と I want to be taller.(願望)、③の If it rains(降るかも)と If it rained every day(実際には毎日は降らない)も、「現実はどうか」で分かれます。
実答案の診療所——ありえる?で戻す
A「仮定法なのに現在形」、B「would と will」(If I were you, I will 〜)、C「was と were」(学校の文法では were)、D「ふつうの if を仮定法に」(「明日雨なら」を rained)。Dは仮定法を習った直後に増える誤りで、「その話はありえる?」の1問で戻します。5問目の I wish I could fly like a bird. は正しい仮定法の願いです。
使い分けワークシートとは(文法ステップ2)
定着ドリルは「正しい形を書く」練習です。ところが定期テストや発話で崩れるのは、形を知らないからではなく「この場面でどの形か」を決められないからです。使い分けワークシートは、その「決める」を練習の中心に置きました。
- 目印さがし: 正しいほうを選ぶだけでなく、決め手になった語を書きます。空欄の生徒は形を丸暗記で選んでいるので、机間で「どの語で決めた?」と聞けます。
- どっちも正しい: 2つとも正しい英文を並べて意味のちがいを日本語で説明させます。正誤問題では育たない「文法は意味の選択だ」という見方が、ここで生まれます。
- 実答案の診療所: 実際の答案に出る誤りに名前を付け(4タイプ)、診断→修正→理由の順で扱います。模範解答しか載らない問題集には作れない形式です。
- ふくらませる: 1文から2文、対比の文へと5段で産出し、ペアで読み合って自己チェックします。個人で解いて終わる紙ではなく、授業が回る紙です。
解答は生徒面の裏ではなく3ページ目にあるので、表裏をそのまま配れます。3ページ目には許容範囲と、15分で回す手順・机間で見るものを書いた指導メモがあります。
導入→定着→使い分け→応用の一本道
導入は「『もしも別の世界に住めたら』仮定法スピーキング授業案」、形を固めるのは「仮定法の定着ドリル」(無料)。このワークシートで現実の見方から形を決められるようになったら、「もしも展覧会——If I were... の1枚」(無料)へ。中2の if(中は今の形・外は未来の形)は「will・be going to と if・when の現在形の使い分けワークシート」(会員)。測るなら「仮定法の10分小テスト」の標準・発展です。
