仮定法は中3の終盤に登場する、中学英語で最初の「形と意味がずれる」文法です。過去形なのに過去の話ではない——この気持ち悪さを乗り越える鍵は、「ありえるか、ありえないか」の意味判断だけです。この小テストは、翼や魔法の妄想に「明日の晴れ」という実現しうるifを1問混ぜて、形の反射でなく意味判断ができているかを測る1枚です——10分・20点満点・A4表裏。
3枚の使い分け(同じ場面・同じ測る力)
| 難易度 | 支援 | |
|---|---|---|
| 基礎 | 2択で選ぶ・対話に語群あり・書き出しヒントあり | 基礎版をダウンロード・Word |
| 標準 | 2択で選ぶ・語群なし | 標準版をダウンロード・Word |
| 発展 | 記入式(正しい形を自分で書く)・産出2文 | 発展版をダウンロード・Word |
3枚とも大問構成・場面・配点(大問1=4問×3点/大問2=対話3空所×2点/大問3=産出2点)は共通で、変わるのは支援の量だけです。定期テストと同じ思想なので、「基礎版で再テスト」「得意な子は発展版」という運用をしても、測っている力がずれません。
テストの中身(3大問・10分)
- 場面で選ぶ(12点)——翼の妄想・語学の願望・友だちへの助言に、実現しうる明日の天気を1問混ぜて、「ありえるか」の判断を測ります
- 対話を完成(6点)——図書室の「もしも」アンケート。could・would・hadの仮定法セットが1つのやり取りの中で出ます
- 自分の番(2点)——I wish I 〜. で自分の願いを1文。発展版はIf I were[had] 〜, I would .... の妄想文まで書きます
裏面が解答と許容範囲になっているので、ペアで交換採点→自己ふり返りまで10分に収まります。
設問の実例——「ありえるか」で時制を選ぶ
大問1のかなめはこの2問です。
翼への妄想: If I( have / had )wings, I would fly to school.
明日の天気(注意!): If it( is / were )sunny tomorrow, let's play tennis.
1問目の正解はhad。翼は生えないので、現実から1歩ずらした印として過去形を置きます。2問目の正解はis——明日の晴れは十分ありえるので、中2で学んだふつうのif(条件)のまま現在形です。仮定法の単元中は「ifを見たら過去形」の構えで解きにくるので、この2問を並べると、形の反射で塗っているのか「ありえるか」を考えているのかが、はっきり分かれます。
If I were you, I( will / would )ask the teacher. は助言の定番表現です。「私があなた」はありえない仮定の代表で、if節のwere(主語がIでもwasでなくwere)と帰結節のwouldがセットで動きます。決まり文句としてこのまま体に入れておくと、高校でも実用でもそのまま使えます。
誤答の読み方
- If it were sunny tomorrow——ありえる話まで過去形にずらす過剰般化。覚えたての仮定法を全部に振り回している段階なので、中2のifの文を混ぜた練習で「使い分ける対象」に戻します
- I wish I can speak French.——wishの後ろだけ現在形が残る形。wishは「かなっていない願い」専用の入り口なので、後ろは常に1歩ずらす(can→could)とセットで確認します
- If I had wings, I will fly to school.——if節はずらせたのに帰結節が現実のまま。文の前半と後半で世界がちぐはぐになっているので、「妄想の世界に入ったら、出るまでwould / could側で通す」と世界単位で切り替えさせます
学び直しには定着ドリルの「まちがい診療所」がこの誤答パターンをそのまま扱っています。単元の組み立てから見直すなら仮定法の教え方ガイドへ。土台になる中2のifを確かめ直すなら接続詞の小テストから戻れます。
採点の許容範囲——裏面の基準
裏面の解答には「内容は自由。文法が正しく、条件を満たしていれば正解にする」と明記してあります。大問3(I wish I 〜.で願いを1文)は、I wish I were taller. でも I wish I had a time machine. でも、1歩ずらした形になっていれば願いの中身は自由です。
判断に迷いやすいのは次の2つです。
- I wish I was taller.——口語では広く使われる形です。裏面の解答はwereで統一してあり、入試の記述を見据えるならwereで書く習慣を勧めますが、wasを×にするかは事前にクラスで基準を宣言しておくのが安全です
- I wish I have a dog.——ずらし忘れ。願いの選び方は正しいので、「wishと書いたら後ろに現在形が残っていないか見直す」という点検の型を渡すと、自力で拾えるようになります
配点は大問1が各3点・大問2が各2点・大問3が2点の計20点。裏面では16点以上を合格ライン、12点未満を学び直しの目安にしています。
使い方3パターン
- 単元の途中で: 導入→ドリルのあと、活動に進む前のチェックポイントとして
- 帯テストとして: 毎週金曜の最初の10分など、定点観測に(20点×回数で成績資料にもなります)
- 再テスト・個別対応に: 12点未満だった生徒には定着ドリルで学び直し→別の難易度で再テスト、が定番の流れです
