過去形の答案には、正反対に見える2つの誤りが同居します。I play soccer yesterday.(目印があるのに現在形のまま)と、I didn't went to school.(did と動詞の両方を過去にする)。前者は「時の語を見ていない」、後者は「過去だから全部過去形」という考え方から出ます。このワークシートの合言葉は「時の語を探す。過去の印は1つの文に1つ」です。
目印さがしでは、yesterday・last week・this morning の文と、on Saturdays・now の文を混ぜ、決め手の語を書かせます。(6)の It was sunny yesterday, but it is rainy now. は、1文の中で過去と今が入れかわる問いです。
この教材で解決できる悩み
- 定着ドリルでは正しく書けるのに、テストや発話で形が崩れる(どの形を使うかを決めていない)
- 「なぜまちがいか」を生徒が自分の言葉で言えず、同じ誤りがくり返される
- 正誤問題だけでは「2つとも正しい文の意味のちがい」を扱えない
教材の概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象 | 中学1年(一般動詞の過去形・be動詞の過去形を学んだあと。検定6種のどれでも) |
| 位置づけ | 文法ステップ2=定着ドリル(形を固める)のあと、応用ワークシート(自分のことを語る)の前。会員限定の「使い分けワークシート」シリーズ |
| 構成 | 生徒面A4表裏=表: ねらいと目印→①目印さがし(6問・決め手の語を書く)→②どっちも正しい(3組・意味のちがいを説明)→③実答案の診療所(5問・誤答タイプを名指し)/裏: ④ふくらませる(5段の産出)→⑤ペアで確かめる(2分の手順)→⑥仕上げの3問。3ページ目=解答・許容範囲・タイプ別の直し方・先生への指導メモ |
| 記入箇所 | 約35(決め手6・説明3・診断5+直し5・産出5段・自己採点3) |
| 時間 | 15〜20分(⑥は宿題への切り出しも可) |
I live in Nara. と I lived in Nara.——過去形は「今はちがう」を含む
どっちも正しいの3組は、①I live in Nara. と I lived in Nara.(今住んでいる/前に住んでいた)、②She is a student. と She was a student.、③I don't like carrots. と I didn't like carrots.(今も嫌い/昔は嫌いだった——今は好きかもしれない)。過去形が「終わったこと」だけでなく「今はちがう」を含むことに、③で気づく生徒が出ます。
実答案の診療所——二重過去に名前を付ける
A「過去にし忘れ」(I play 〜 yesterday.)、B「二重過去」(I didn't went)、C「不規則動詞」(I eated)、D「be動詞の過去」(They was)。Bは「did に過去の印があるから動詞は原形」と理由を言えることが大切で、これができると Did you study 〜? の疑問文も崩れません。5問目の Did you study English last night? は正しい文で、○と判断できれば did のあとの原形が定着しています。
使い分けワークシートとは(文法ステップ2)
定着ドリルは「正しい形を書く」練習です。ところが定期テストや発話で崩れるのは、形を知らないからではなく「この場面でどの形か」を決められないからです。使い分けワークシートは、その「決める」を練習の中心に置きました。
- 目印さがし: 正しいほうを選ぶだけでなく、決め手になった語を書きます。空欄の生徒は形を丸暗記で選んでいるので、机間で「どの語で決めた?」と聞けます。
- どっちも正しい: 2つとも正しい英文を並べて意味のちがいを日本語で説明させます。正誤問題では育たない「文法は意味の選択だ」という見方が、ここで生まれます。
- 実答案の診療所: 実際の答案に出る誤りに名前を付け(4タイプ)、診断→修正→理由の順で扱います。模範解答しか載らない問題集には作れない形式です。
- ふくらませる: 1文から2文、対比の文へと5段で産出し、ペアで読み合って自己チェックします。個人で解いて終わる紙ではなく、授業が回る紙です。
解答は生徒面の裏ではなく3ページ目にあるので、表裏をそのまま配れます。3ページ目には許容範囲と、15分で回す手順・机間で見るものを書いた指導メモがあります。
導入→定着→使い分け→応用の一本道
導入は「過去形導入『先生の昨日、どれがウソ?』ウソ日記授業案」、形を固めるのは「過去形の定着ドリル」(無料)。このワークシートで時の語から決められるようになったら、「思い出スピーチ」(無料)で過去を語る段へ。測るなら「過去形の10分小テスト」の標準・発展です。
