間接疑問でつまずくのは語順そのものではなく、「疑問文なのに、なぜ戻すのか」が腑に落ちないところです。操作として教えると、次の時間にはふつうの疑問文まで巻き添えで崩れます。この授業案は、答えが教室の中から出てこない質問を1つずつ持って歩かせて、Do you know 〜? が必要になる場面を先に作ります。語順は、そのあとに1行で片づきます。
この教材で解決できる悩み
- Do you know where does he live? の does が最後まで消えない
- 間接疑問を習ったとたん、ふつうの疑問文の語順まで崩れる
- 間接疑問を中2で扱うのはONE WORLDだけで、中3向けの教材しか見つからない
教材の概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象 | 中学2年(ONE WORLD 2 Lesson 8。中3の学び直しにも) |
| 文法項目 | 間接疑問(疑問詞+主語+動詞。Do you know 〜? / I don't know 〜.) |
| 形式 | 授業案A4(印刷版PDF・板書例つき) |
| 所要時間 | 50分×1コマ |
| 準備物 | なし(先生が答えを1つだけ用意しておく) |
授業の流れ(50分)
導入: 3つ目の質問で、教室が止まる(10分)
英語で3つ続けて聞きます。答えられた人は手を挙げて、と言い添えて。
What time is it now? (すぐ手が挙がる) Where is the teachers' room? (すぐ手が挙がる) What time does the last bus leave from the school gate? (手が挙がらない)
3つ目で教室が止まります。そこで日本語に切り替えて、「いまの3つ目、答えを持っている人はこの教室にいた?」と確かめます。いない。「じゃあ、だれなら知ってる?」——職員室の先生、バス会社、家の人。名前が出そろったところで、板書に移ります。こういう質問は、答えを持っていそうな人にそのままぶつけない言い方があります。
気づき: たずねているのは、どっち?(10分)
板書は2行だけです。
What time does the last bus leave? ← バスの時刻をたずねている Do you know [ what time the last bus leaves ]? ← たずねているのは「知ってる?」のほう
押さえるのは3つ。①Do you know 〜? は Yes か No で答えられる質問——つまり、たずねているのは「知ってる?」であって、[ ]の中身はもうたずねていない。②だから中身はふつうの文の形に戻る。What time is it? の is も、[ what time it is ]。③たずねる形をやめた does は消えたのではなく、動詞にくっついて帰ってきます。leave → leaves、過去なら did が消えて went。
最後に「?」の居場所を確認します。文の終わりの「?」は[ ]の中身のものではなく、外側の Do you know のものです。ここまで板書に残しておくと、あとの活動で指1本で直せます。
展開: だれか知ってる?(22分)
各自ノートに1つだけ、この教室の中では答えが出てこない質問を英語で書きます。すぐ隣にきけば済む質問は使えない、が唯一のルールです。書き出しは Do you know where 〜 lives? / what time 〜 starts? / why 〜 is 〜? / how many 〜 there are in 〜? を板書して選ばせます。机間指導で見るのは1点だけ——[ ]の中がふつうの語順になっているか。does / did が残っていたら、板書の「?」を指さして返します。
できたら立ち歩いて5人にたずねます。答える側にも型を渡しておくのがこの活動の要です。知っていれば Yes, I do. + 知っていることを1文。知らなければ I don't know where he lives. と返す——知らなくても文が1つ完成するので、答えが分からない生徒が黙って終わることがありません。ここで箱が2つに増えます。Do you know [ ]? と I don't know [ ]. は、中身の形が同じです。
5人にきいても答えが出なかった質問を、黒板に英語のまま並べます。クラス全員で知らないことの一覧です。最後に先生が、そのうちの1つだけ答えを言います。答えが出た瞬間の「おお」が、この文型の使いどころそのものです。
まとめ: [ ]の中を見る(8分)
自分の質問を清書して提出。見るのは2つ——①[ ]の中に does / did / is の倒置が残っていないか、②「?」が文の終わりに1つだけあるか。ONE WORLDのLesson 8は want / tell / ask +人+to不定詞も同じ課で扱いますが、導入の日には混ぜません。今日は箱ひとつで手いっぱいです。
定着・入試への接続
書く練習は間接疑問の定着ドリル 中2版へ——ふつうの疑問文が正解の問題をわざと混ぜて「箱に入ったときだけ戻す」を正確に固め、消えた does の行き先と、疑問詞が主語のときの語順まで扱います。中3で受験期に復習するなら間接疑問導入『クイズショー Do you know what this is?』が、同じ型を大量に浴びる別ルートです。全体像は間接疑問の教え方ガイドにまとめてあります。ドリルのあとは、応用のしつもんの箱へ——班の質問を箱に入れて先生(ALT)へ運ぶ、インタビュー活動の1枚です。
