環境の単元で「あなたにできることを英語で書こう」と言うと、教室の三分の二が同じ一文を書きます。I want to save the earth. 悪い文ではありません。ただ、そこから先が続かない。原因は語彙でも意欲でもなく、スケールです。地球を救うことは、その生徒が明日できることではないので、次の一文が出てこない。このワークシートは、Unit 8 のタイトルそのままに、大きい願いを want to で一文だけ書かせ、残りを「学校で・家で・行き帰りで」の三か所に割って try to で書かせます。場所を指定した瞬間に、書くことが見つかります。
この教材で解決できる悩み
- 環境について書かせると全員が I want to save the earth. で止まり、そこから広がらない
- 導入と定着で want to はやったが、同じ単元の try to と look+形容詞に触れないまま終わってしまう
- 中2向けの不定詞の活用ワークシート(3用法前提)は、中1の今はまだ重い
教材の概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象 | 中学1年(want to の学習後。NEW HORIZON 1 Unit 8・BLUE SKY 1 Unit 8・Here We Go! 1 Unit 3 に対応) |
| 形式 | 表=つくる(ゴール→お手本→表現バンク→メモ→カード清書)/裏=つたえる・ふりかえる(交換・質問→自己評価4観点→ふりかえり→発展) |
| 時間 | 25〜35分(カードの交換を次の時間の帯活動に回して2分割も可) |
| フェーズ | 活用・応用(導入の授業案・定着ドリルとセットで一本道になる設計) |
「Think Globally, Act Locally」を、そのまま紙の骨格にした
NEW HORIZON 1 の Unit 8 は、タイトルが授業の設計図になっている珍しい単元です。大きく考えて、足元で動く。ところが実際の授業では、前半(Think Globally)だけが英語になり、後半(Act Locally)は日本語の感想で終わりがちです。このワークシートは、その二つを別の文法に割り当てました。want to はまだしていないこと、try to はもうやってみている・明日からやること。同じ「to+動詞の原形」でありながら、この二つは時間の位置がちがいます。そのちがいが、そのまま「大きい願いを小さい行動に降ろす」動きになります。
メモ欄(STEP 3)は、Think Globally が一行、Act Locally が三行。三行にはそれぞれ「学校で」「家で」「行き帰りで」と場所が書いてあります。ここがこの紙のいちばんの仕掛けです。「あなたにできること」と聞かれると何も出てこない生徒が、「学校でできること」と聞かれると教室の電気を思い出します。
交換して、Think Globally には○をつけない
裏面のSTEP 5に、この一枚でいちばん大事な指示があります。相手のカードを読んで、Act Locally の中から自分にもできそうな一つに○をつける。Think Globally には○をつけない、という一言です。大きい願いはクラス全員が似た内容になるので、そこに反応させても「同じだね」で終わります。ちがいが出るのは小さい行動のほうで、そこにだけ反応させると「それ、自分にもできそう」という本物の反応が残ります。
○をつけた相手に Do you want to try it with me? と聞き、返ってきたことを一文で書き取る(Ken tries to use his own bottle every day.)。ここで三人称単数の -s が戻ってきて、しかも try は tries とつづりが変わります。2学期に入れた三単現のスパイラルが、ひとつ深いところで一回りします。グループで選んだ一つは「クラスの Act Locally」として黒板に貼り、一週間やってみる——やってみた人がサインを足していく形にすると、次の時間の帯活動の読み物になります。
中1のこの時期に、使える文法だけで書ける
NEW HORIZON 1 では、過去形の初出は Unit 9、接続詞 because にいたっては中2の Unit 2 です。つまり中1の NEW HORIZON には because がありません。お手本と表現バンクは、現在形・三人称単数・can・命令文・現在進行形・目的格の代名詞だけで組んであります。「〜だから」と書きたがる生徒には、文を二つに分けさせてください(I try to walk to school. It's good for the earth.)。発展チャレンジは、Unit 8 がもう一つ抱えている文法 look+形容詞で、一週間後の教室を一文にします(Our classroom looks nice.)。
BLUE SKY 1 Unit 8・Here We Go! 1 Unit 3 は環境の単元ではないので、Think Globally の欄を「クラスのためにしたいこと」に読みかえて使ってください。場所を三つに割る仕掛けは、テーマが変わってもそのまま働きます。
導入・定着との一本道
同じ中1範囲に、導入の授業案不定詞 want to 導入『したいこと福袋』と、書く練習のwant to のはじめてドリル 中1版があります。たずねる必然を教室に作る導入、to の落ちを紙で直す定着、そして自分の言葉で書いて交換するこの応用——3枚で中1の不定詞がひと続きになります。中2で3用法が束で来たあとの運用は将来の夢スピーチへ、3年間の流れは不定詞の教え方ガイドにまとめてあります。
