命令文は「主語を消して動詞の原形から」という一文で説明できるのに、答案には You open your textbook.(主語つき)、Quiet, please.(動詞なし)、Let's to go(原形でない)が並びます。どれも日本語(「教科書を開いて」「静かに、お願い」「行こう」)を直訳したときに出る形です。このワークシートは、命令・禁止・さそい・お願いの4つを、ふつうの文(You are 〜.)と見分けるところから始めます。
目印さがしには、命令文に見えて説明の文(You are a good singer!=ほめ言葉)を1つ混ぜました。「これは命令? 説明?」と考える経験が、主語の有無を意識させます。
この教材で解決できる悩み
- 定着ドリルでは正しく書けるのに、テストや発話で形が崩れる(どの形を使うかを決めていない)
- 「なぜまちがいか」を生徒が自分の言葉で言えず、同じ誤りがくり返される
- 正誤問題だけでは「2つとも正しい文の意味のちがい」を扱えない
教材の概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象 | 中学1年(命令文・Don't・Let's・please を学んだあと。検定6種のどれでも) |
| 位置づけ | 文法ステップ2=定着ドリル(形を固める)のあと、応用ワークシート(自分のことを語る)の前。会員限定の「使い分けワークシート」シリーズ |
| 構成 | 生徒面A4表裏=表: ねらいと目印→①目印さがし(6問・決め手の語を書く)→②どっちも正しい(3組・意味のちがいを説明)→③実答案の診療所(5問・誤答タイプを名指し)/裏: ④ふくらませる(5段の産出)→⑤ペアで確かめる(2分の手順)→⑥仕上げの3問。3ページ目=解答・許容範囲・タイプ別の直し方・先生への指導メモ |
| 記入箇所 | 約35(決め手6・説明3・診断5+直し5・産出5段・自己採点3) |
| 時間 | 15〜20分(⑥は宿題への切り出しも可) |
Be quiet. と You are quiet.——命令と説明
どっちも正しいの①は Be quiet.(静かにしなさい)と You are quiet.(あなたは静かだ)。同じ quiet でも、主語がなければ命令、あれば説明です。②の Let's play tennis. と Please play tennis. は「いっしょにしよう(自分も入る)」と「あなたがしてください(自分はしない)」で、Let's の意味を体で分けます。③は Don't open the door. と Please open the door.——禁止とお願いです。
実答案の診療所——直訳から出る4つの型
A「主語つき」(You open 〜.)、B「Be 落ち」(Quiet, please.)、C「Don't の形」(Not run.)、D「Let's のあと」(Let's to go)。各問に「教科書を開きなさい」のように日本語の指示を添えてあるので、生徒は「この日本語をどう英語にしたか」を診断します。Bの Be 落ちは、be動詞の命令文 Be の存在自体を忘れている誤りで、直せた生徒は be動詞の原形を理解しています。
使い分けワークシートとは(文法ステップ2)
定着ドリルは「正しい形を書く」練習です。ところが定期テストや発話で崩れるのは、形を知らないからではなく「この場面でどの形か」を決められないからです。使い分けワークシートは、その「決める」を練習の中心に置きました。
- 目印さがし: 正しいほうを選ぶだけでなく、決め手になった語を書きます。空欄の生徒は形を丸暗記で選んでいるので、机間で「どの語で決めた?」と聞けます。
- どっちも正しい: 2つとも正しい英文を並べて意味のちがいを日本語で説明させます。正誤問題では育たない「文法は意味の選択だ」という見方が、ここで生まれます。
- 実答案の診療所: 実際の答案に出る誤りに名前を付け(4タイプ)、診断→修正→理由の順で扱います。模範解答しか載らない問題集には作れない形式です。
- ふくらませる: 1文から2文、対比の文へと5段で産出し、ペアで読み合って自己チェックします。個人で解いて終わる紙ではなく、授業が回る紙です。
解答は生徒面の裏ではなく3ページ目にあるので、表裏をそのまま配れます。3ページ目には許容範囲と、15分で回す手順・机間で見るものを書いた指導メモがあります。
導入→定着→使い分け→応用の一本道
導入は「命令文導入『Teacher Says!』ひっかけ指示ゲーム授業案」、形を固めるのは「命令文の定着ドリル」(無料)。このワークシートで4つの使い分けができたら、「クラス・オリジナル体操をつくろう」(無料)で命令文を使って動く段へ。測るなら「命令文の10分小テスト」の標準・発展です。
