命令文は「主語を消して動詞の原形で始める」と形はすぐ覚えられます。難しいのは使いどころ——目の前の相手に向かって言うときだけ、という条件のほうです。この小テストは、そうじ当番・ろうかの掲示・避難訓練の放送と学校の指示場面で通しつつ、兄の日課を説明するふつうの文を1問混ぜて、形と使いどころの両方を測る1枚です——10分・20点満点・A4表裏。
3枚の使い分け(同じ場面・同じ測る力)
| 難易度 | 支援 | |
|---|---|---|
| 基礎 | 2択で選ぶ・対話に語群あり・書き出しヒントあり | 基礎版をダウンロード・Word |
| 標準 | 2択で選ぶ・語群なし | 標準版をダウンロード・Word |
| 発展 | 記入式(正しい形を自分で書く)・産出2文 | 発展版をダウンロード・Word |
3枚とも大問構成・場面・配点(大問1=4問×3点/大問2=対話3空所×2点/大問3=産出2点)は共通で、変わるのは支援の量だけです。定期テストと同じ思想なので、「基礎版で再テスト」「得意な子は発展版」という運用をしても、測っている力がずれません。
テストの中身(3大問・10分)
- 場面で選ぶ(12点)——そうじ当番への指示・ろうかの注意書き・図書室のルールと、学校の指示場面で統一。兄の日課を説明するふつうの文を1問混ぜ、命令文の使いどころまで測ります
- 対話を完成(6点)——避難訓練の放送。禁止のdon't・be動詞の命令Be・提案のlet'sの3点セットが、本物の放送の順番で出ます
- 自分の番(2点)——そうじ当番か部活の後輩への指示を1文。発展版は指示+禁止(Don't 〜.)の2文産出です
裏面が解答と許容範囲になっているので、ペアで交換採点→自己ふり返りまで10分に収まります。
設問の実例——「目の前の相手」かどうかで選ぶ
大問1は学校の指示場面の4問。かなめはこの2問です。
図書室のルール: ( Be / Do )quiet in the library.
兄の日課の説明(注意!): My brother( cleans / clean )his room every day.
1問目の正解はBe。quietは動作ではなく状態のことばなので、命令文にするならbe動詞の原形を文頭に立てます。Doを選ぶ誤答は「命令文はDoで始まる」という思い込みの表れで、Don't(禁止)の印象が肯定側にまで染み出した形です。2問目の正解はcleans。動詞の原形で始まる文ばかり練習した直後は、My brotherという主語を見落としてcleanを選びます。命令文は目の前の相手に言うときだけで、主語つきの説明文はふつうの文のまま——三単現のsもちゃんと生きています。
大問2の避難訓練の放送は、Everyone,( don't )push your friends.( Be )calm and walk slowly. OK,( let's )go to the school yard together! の流れ。禁止・状態の命令・提案が実際の放送と同じ順で並ぶので、3点セットの総まとめとして機能します。
誤答の読み方
- Do quiet.——「命令文=Doで始める」の過剰般化。quietが動作か状態かの区別に戻り、Be quiet.とDon't be noisy.をセットで確認すると、be動詞の命令文が独立した型として定着します
- Not run.——日本語の「走らない!」の直訳。禁止はDon't+原形とワンセットで唱え直します
- My brother clean his room.——命令文の単元の構えのまま主語を無視した形。「この文は目の前の相手に言っているか」を最初に確認する手順で直ります。三単現の学び直しに戻る必要はなく、判断の順番の問題です
学び直しには定着ドリルの「まちがい診療所」がこの誤答パターンをそのまま扱っています。単元の組み立てから見直すなら命令文の教え方ガイドへ。命令文を実際に使う場面ごと練習させるならコミュニケーション活動が対になります。
採点の許容範囲——裏面の基準
裏面の解答には「内容は自由。文法が正しく、条件を満たしていれば正解にする」と明記してあります。大問3(そうじ当番か後輩への指示を1文)は、Bring your racket, please. のように動詞の原形で始まっていれば、指示の中身は何でも正解です。
判断に迷いやすいのは次の2つです。
- pleaseの有無——ていねいさの問題で、文法の正誤ではないので採点に含めません。つけた生徒には「命令文がきつく聞こえない工夫」として褒めどころにできます
- 指示の指定に対して禁止(Don't leave your bag here.)で書いた場合——命令文の形が正しければ正解にします。指示と禁止の書き分け自体は、2文産出の発展版で正面から確かめられます
配点は大問1が各3点・大問2が各2点・大問3が2点の計20点。裏面では16点以上を合格ライン、12点未満を学び直しの目安にしています。
使い方3パターン
- 単元の途中で: 導入→ドリルのあと、活動に進む前のチェックポイントとして
- 帯テストとして: 毎週金曜の最初の10分など、定点観測に(20点×回数で成績資料にもなります)
- 再テスト・個別対応に: 12点未満だった生徒には定着ドリルで学び直し→別の難易度で再テスト、が定番の流れです
