I have eaten a scorpion. ——この文に「いつ」は入っていません。入っていないから自慢になります。NEW CROWN 2 の Lesson 7 は、現在完了の初対面であり、動詞の3つ目の形との初対面でもある1時間。先生の自慢に生徒が返してくる「え、いつ?」を燃料に、have の文と過去形の文を黒板の上下2段へ住み分けさせる50分です。
この教材で解決できる悩み
- 現在完了が「過去形の言いかえ」になり、×I have been there last year. が初日から出る
- 受け身より先に現在完了が来るNEW CROWNの進度で、過去分詞の初対面をどう渡すか迷う
- 手元の教材が中3向けばかりで、初めて出会う中2に語彙も場面も背伸びさせてしまう
教材の概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象 | 中学2年(NEW CROWN 2 Lesson 7「Gifts from China」。Lesson 8 へ橋つき) |
| 文法項目 | 現在完了・経験用法(Have you ever 〜? / never / 過去分詞) |
| 形式 | 授業案A4(印刷版PDF・上下2段の板書例つき) |
| 所要時間 | 50分×1コマ |
| 準備物 | なし(先生自身の「ちょっと変わった経験」を3つ思い出しておくだけ) |
授業の流れ(50分)
導入: 先生の自慢3連発(10分)
英語だけで3文、黒板に書きます。I have climbed Mt. Fuji. / I have eaten a scorpion. / I have never ridden a horse.——条件は全部ほんとうの話であること。ざわつくのは2文目です。説明は一切せず、日本語でひとことだけ聞きます。「聞きたいこと、ある?」
返ってくるのは必ず「いつ?」「どこで?」「おいしかったの?」。待っていました。先生は英語で答えます。I ate it in Thailand ten years ago. It tasted like potato chips. 気づく生徒が出ます——自慢のときは have eaten だったのに、くわしく話すときは ate に戻っている。
気づき: 上の段と下の段(10分)
板書を2段に整理します。
上の段(自慢の段) I have eaten a scorpion. ←「いつ」は言わない 下の段(くわしくの段) I ate it in Thailand ten years ago. ←「いつ・どこ」はここ
押さえるのは3つ。①上の段は have + 動詞の3つ目の形——eat / ate / eaten、be / was / been、see / saw / seen。NEW CROWNで受け身を扱うのは3年のLesson 3なので、この形との初対面は今日です。「今日使うのは黒板のこの10個だけ」と宣言すると生徒は安心します。②上の段に「いつ」は入れない(×I have eaten it ten years ago.)——言いたくなったら下の段へ降りる。③たずねるときは Have you ever 〜?、ゼロ回なら I have never 〜.
展開: 自慢のつづき(22分)
ルールはひとつ——Yes と言ったら、つづきを1文。まず各自ノートに自分の自慢を2つ、上の段の形で書きます(3分)。ネタが出ない生徒のために「行った場所・食べた物・会った人・作った物」の4枠を板書しておきます。
ペアで聞き合います。A: Have you ever 〜? → B: Yes, I have. / No, I haven't. Yes が出たら、Aは When? か Where? か How was it? を1つ追撃し、Bは過去形の1文で答える。つづきが言えなかった自慢はその場で取り下げ——ここで必ず笑いが起きます。相手を3人替え、メモは「名前/上の段/下の段」の3列だけ。
最後の5分は全体への報告。Ken has been to Okinawa. He went there last summer. と、has と過去形が1組で出ます。has まで運べたら上出来、難しければ生徒は日本語で言い、先生が英語に直して返すだけでも音は残ります。
まとめ: 自分の2段を1組(8分)
自分の自慢を1つ選び、上の段と下の段の2文で清書して提出。見るところは1点——上の段に last year や yesterday が紛れ込んでいないか。入り口の到達度はほぼそこで分かります。次のLesson 8では同じ have のまま「もう終わった?まだ?」と「ずっと続いている」へ広がるので、2段の板書は単元の終わりまで黒板の隅に残してください。
定着・入試への接続
書く練習は現在完了の定着ドリル 中2版へ——last night が混ざった問題で、上の段・下の段の判断を紙の上で繰り返します。ドリルのあとは、応用のnever 自慢へ——今日の自慢の裏返しで、「したことがない」を宣言してから Have you ever 〜? で経験者をさがす活動です。点数で確かめるなら現在完了の10分小テスト 中2版。3用法の全体像と入試での出方は現在完了の教え方ガイドにまとめてあります。中3の復習単元で戻るときは、場面の新しい『Have you ever 絶景クイズ』が2周目の導入になります。
