国語も算数も理科も社会も持っていて、外国語だけに準備時間をかけられません。前日の夜に指導書を開いて、当日はデジタル教科書を流すだけになっています。これでいいのか、ずっと後ろめたいです。(小5担任)
結論: 準備を「作る」から「選んで刷る」に変える
まず数字を置きます。小学校教諭の授業準備時間は、全教科合わせて平日1日あたり76分です(教員勤務実態調査 令和4年度確定値)。週に25コマ前後を受けもつ担任が、週2コマの外国語に割ける準備時間は、機械的に割れば1コマ10分前後。これが現実で、ご相談の状況は怠慢ではなく標準です。
だから、10分で成立する準備の形を先に決めます。ワークシートを自作したり、活動をゼロから考えたりする「作る準備」は、この時間ではそもそも無理です。できあがっているものを選んで刷る。外国語は、それでいい教科です。
10分の内訳を固定する
| 分 | すること |
|---|---|
| 3分 | いまの単元の単元まるごとパックから、今日使う紙を選ぶ |
| 2分 | 人数分を印刷する |
| 5分 | 略案(表裏1枚)を読み、Small Talkの台本を1回音読する |
単元パックには、指導計画・Small Talk台本・絵カード・活動シート・評価までを単元ごとにそろえてあります。略案は全単元が表裏1枚で、8時間のどこにいるかを見れば今日の紙が決まります。「今日はどれを刷るか」だけが準備です。
型を固定すると、考える場所が1か所に減る
準備時間を食ういちばんの原因は、毎回授業の組み立てから考えることです。45分の型を固定してください。あいさつ・歌→Small Talk→語彙→めあて→主活動→振り返り。この並びを変えない、と決めた瞬間に、考えることは「今日の主活動」の1点だけになります。子どもにとっても、次に何が来るか分かる授業は動きやすい授業です。
「デジタル教科書を流すだけ」から、半歩だけ
ご相談の「流すだけ」は、実は半分正解です。音のモデルは音源が担うべきで、そこは流すだけでいい。足りないのは、聞いたあとに子どもが自分のことばで使う時間です。主活動の20分だけ紙の活動シートに切り替えれば、「流すだけ」の授業は「聞いて、使う」授業になります。半歩でじゅうぶんです。
いまの時期に何を刷ればいいかは、小学校版トップの「いまの時期」の欄に月ごとに出しています。後ろめたさは、準備時間を増やすことではなく、10分で回る形に乗り換えることで消してください。