部活・分掌・生徒対応に追われ、教材研究の時間が実質ゼロです。毎回その場しのぎの授業になっている自覚があり、罪悪感があります。かといって何を削ればいいのかも分かりません。(中1・中2担当、部活主顧問)
結論: 毎回ゼロから作るのをやめる。授業を「型」と「中身」に分ける
準備が終わらない最大の原因は、毎時間、授業の構造から作り直していることです。授業は「型(進め方の枠)」と「中身(今日の教材)」に分けられます。型を一度作って使い回せば、毎回考えるのは中身だけになり、研究の時間を勝負どころに集中できます。
手1: 授業の「型」を固定する
本文の授業、文法の授業、それぞれに毎回同じ進行の枠を決めてしまいます。
- 本文パート授業 → 「音読タイム→口頭再生→筆写」の3タスク(毎回同じシートで回す)
- 文法定着 → 「解説→変化表→選ぶ→書く→自分の文」の4ステップ
型が決まっていれば、生徒も動き方を覚えて指示が減り、教師の準備は「本文/文法を差し替える」だけになります。当サイトの汎用ワークシート(本文パート攻略シート・文法定着ドリル)は、まさにこの「型」を配布物にしたものです。使えるものは遠慮なく土台にしてください。
手2: 研究の時間は「勝負どころ1点」に集中投下する
全時間を等しく作り込むのは不可能です。1単元の中で「ここだけは凝る」1コマを決め、残りは型で回します。
| 力を入れる | 型で流す |
|---|---|
| 文法の導入(出会いの1コマ) | 定着・練習の回 |
| 単元の山場の言語活動 | 帯活動・音読中心の回 |
導入の1コマが面白ければ、生徒のその単元への構えが変わります。準備の総量を増やすのではなく、配分を偏らせるのが時短の本質です。
手3: 「作る」より「選んで直す」
ゼロから作るより、既存の教材を選んで自校用に少し直すほうが、質も速度も上がります。
- 使える教材(同僚の・市販の・当サイトのような無料の)を土台にする
- 直すのは「自校の生徒に合わない所」だけ(数字・語彙・例)
- Word版のように編集できる形の教材を選ぶと、この「少し直す」が最速になる
罪悪感について
「その場しのぎ」を責める必要はありません。部活主顧問をしながら毎時間フル作り込みは、そもそも人間の時間で不可能です。持続可能な準備とは、手を抜くことではなく力の入れどころを選ぶこと。全部を6割で作って疲弊するより、9割の1コマと型で回す4コマのほうが、生徒にとっても、あなたにとっても健全です。